第4章 レン×メイド
「レディ…??」
『さっきの、別れる…の、
なしにしてくれるの?』
俺の袖をぎゅっと握る手が
震えているのが分かる。
何を言うのかと思いきや、
ヤる前に最終確認かい?
レディもあなどれないなぁ。
「どうだろうね…?」
曖昧な返事をすると、
『…っ、やっぱり、
レンくんは…私みたいなのより、
綺麗なお姉さんの方がいいのっ…??』
涙を流しながら
こんな可愛いことを言うレディを
めちゃめちゃに優しく抱いてあげたくなる。
こんな気持ちをグッとこらえて
「レディこそ、
俺より聖川の方がいいんだろ?」
と、核心をつく。
『へっ!?!?なんでですかっ!?!?』
また演技…か…
呆れてものも言えないでいると、
彼女が、
『わ、私には
レンくんだけですよ…ぉ…//
今日だって、
聖川くんと林檎先生に出された課題
やってて、集中しなきゃいけないのに
レンくんのことばっかり考えちゃって
全然はかどらないし、
聖川くんには
会いにいけって気を遣われちゃうし////
とにかく、レンくんだ……けっ!?!?//』
途中から
俺まで恥ずかしくなってくる
大暴露をされて
もう黙っててほしくて
ぎゅうと抱き締めた。
「ごめん、○○…
俺はどうやら勘違いしてたようだ。」
すると、彼女も背中に手をまわして
『いえ…』
とぎゅっと服を握る。
「レディ?」
少し様子がおかしいレディのかおを
覗き込むと
『私…っ、
レンくんの彼女で
いてもいいですか?』
と聞いてくる。
当たり前だよ…○○…