第27章 日向×スク水
「どういうことだよ?」
眉間に皺を寄せながら
林檎先生の言葉を待つ龍也くん。
そして、林檎先生は
私の代わりに語り始めた…。
「…これに関しては
私も迂闊だった、
○○ちゃんはずっと
アナタのことで悩んでた、、
この子はアナタに優しくして欲しかったのに
アナタが変な見栄で大人ぶるから
どうしたらいいのかわからなくて
時々、相談しに来てたの…
人に聞かれるとマズイ話だったから
いつも人気のない教室のすみで
話を聞いてたの…
けど、今回は違った…
この子は
細心の注意を払っていたけど、
私は人気のないこともあって普段通りに
龍也のことを話してた。
それを田中くんに聞かれちゃったの。」
『もういい、
先生、もういいから……』
私は何もかも言おうとしてる先生を
止めようと必死に腕を引っ張った。
でも…
「○○ちゃん、
ちゃんと話せば、龍也もわかってくれるから!」
と、諭されてしまった。
林檎先生、、
それは愛されてるヒロインだけに
通用することだよ?
私なんか、
嫌われちゃうに決まってる
必死に嫌われないように
頑張ってきたのに…
「で、そのあとどうなったんだ?」
私たちのやりとりを聞いて
龍也くんが催促する
林檎先生、待ってよ…
やめて…
『っ…』
私は必死で涙を抑えながら
林檎先生の話に耳を傾けた…
「田中くんはこの子に
一生の傷を負わせたのよ…」
「…‼︎
まさか……」
龍也くんはハッと顔をあげて
私を見る。
でも、私は怖くて
パッと目を逸らして俯いてしまう。
泣くな….頑張れ…
龍也くんの汚いものを見るような
眼差しを想像して
胸がキリキリと痛む