第27章 日向×スク水
怖いし辛いけど
言葉にしてくれなきゃ
私は分からないから…
聞かなきゃダメな気がするの…
『よし……っ!!』
私は小さく拳を握って
今日、田中くんにごめんなさいをしてから
龍也くんに
気持ちを伝えることを
決心した。
**
放課後
田中くんをベタに
体育館裏に呼び出して
『ごめんなさい。
色々考えてみたんだけど、
やっぱり田中くんとは付き合えない。』
と、頭を下げた。
田中くんは頭をかきながら、
笑顔で
「やっ、ぱりな……
そんな気がしてた…;;」
と、言ってくれた。
私は内心、
嫌われてないようでホッとした。
でも、その安心もつかの間…
次の瞬間
ダンッ‼︎‼︎
腕と背中に激痛が走ったと思ったら
「って、大人しく帰れると思ったぁ?」
と、田中くんが私に嫌な笑みをこぼした。
『た、田中くんっ!?!?』
私は少し怖くなりながらも
目の前の田中くんを見上げる。
「俺こないだ聞いちゃったんだよね
□□と林檎先生の会話」
『…!!』
「…日向先生との関係を
バラされたくなかったらさ、
………俺と付き合えよ………な?」
私はこの男に従うしかなかった。
**
体育館倉庫
『んっ、チュ……ん、っ
やめ、っ
田中くっ、やめてっ…!!!』
腕をタオルで縛り、
荒々しくキスをする田中くんに
必死に抵抗するけど…
「黙れ……
先生とのこと、
バラすぞ?」
その度に怖い顔をして
私を睨み付ける彼。
田中くんは恐らく、
私の体を目当てとしているのだろう。