第21章 蘭丸×スポーツユニ (前編)
「助けてよぉ
ストーカーちゃぁん!」
『あ、すいません…;;
つい、面白くて//』
ニコッと笑うと
蘭丸先輩が
パシッと私の腕を掴んで
「今日は帰るぞ…」
と、言って腕を引っ張る。
『あ、は、ハイッ!!』
私がその背中に必死に着いていこうと
すると
「待ってください!」
私と蘭丸先輩の背後で
こう呼び止める声。
すると、七海さんがスタスタと
こちらに向かって歩いてくる。
『「……??」』
「黒崎先輩。
少し話があります。
いいですか?」
私は七海さんの真剣な眼差しを見て
ハッとした。
(そうだった……忘れてた……)
今から七海さん、
告白するんだ。
私は蘭丸先輩に顔が向けられなくて
俯いたまま
動けなかった。
「わりぃ、
また明日にしてくれるか?
今日はこいつと遊びてぇから。」
『へっ!?////』
グイッ
「えっ、あ、はい………」
と、スタスタと歩いていく先輩に
なにも言えなくなって
縮こまってしまった七海さん。
私は七海さんが気になりながらも
グイグイと引っ張られる腕に
逆らうことができなかった。
**
『……あの……///』
「どうした?」
『ここは……?//』
「俺の家だけど…?」
腕を引っ張られて連れてこられたのは
蘭丸先輩の家…//