第21章 蘭丸×スポーツユニ (前編)
改札前でキョロキョロしている
蘭丸先輩がいて、
その手には
見覚えのある鞄。
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蘭丸side
あの女…どこ行きやがった…
キョロキョロと改札前で
あの変な女を探す
すると、
いた。
しかも、こちらに気づいているのか
おどおどとして
下を向いて
なるべく目を合わさないように
近づいてくる。
なんなんだ。
少し可笑しいこいつに
笑いそうになる
それを必死に抑えて
話しかける
「おい。」
『ふぁいっっ‼︎‼︎‼︎』
目の前でそわそわする変人を呼びかけると
大声で返事をしてびしっと身構える
だが、こっちをいっこうに見ようとしない。
「これ、お前のだろ?」
この言葉にも
『あ、ああありがとうございますっ‼︎
あ、えっと、ありがとうございますっ‼︎‼︎』
と、挙動不審。
下を向いて
差し出された鞄を受け取ろうとする
こいつの態度が気に食わなくて
「お礼は…目を見てしろよな?」
と鞄を取り上げる。
『あっ、、』
そう言ってこちらを向いたこいつは
何故だか顔が真っ赤で
「はっ⁉︎⁉︎//」
こっちまで焦ってしまった。
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『あっ、、』
やばいっ、顔を見ちゃったら
うぁぁ、近くで見ると…
何倍もカッコいい…///
「はっ⁉︎⁉︎//」
蘭丸先輩が焦っているのを見て
我にかえる
顔赤いのバレた⁉︎//
最悪だぁーっ‼︎‼︎