第17章 砂月×ケーキ
『別に歩けるよ?……』
帰り道
ごめんと謝りながら
私の手足を拘束する縄をほどいてくれた
砂月くん。
お詫びにおぶってやるって
言うから
少し甘えたけど、
ちょっと恥ずかしい…//
「うっせ…///」
でも私より顔を真っ赤にする
砂月くんが見られたから
よかったよね?
**
家に帰ると
お母さんとお父さんが
デートに出掛けると
置き手紙があったから
砂月くんを初めて部屋にあげた。
いつもはキッチンの裏で
ケーキを作ったり食べたりしてるから
自分の部屋を見られるのは
恥ずかしい…//
「意外と綺麗にしてんだな。」
『意外とは余計です。』
「……」
『……』
少しの沈黙のあと
「今日は…ほんと悪い……
俺も一緒に行けばよかったよな。」
『………ううん。
砂月くんは悪くないよ!!
私がすぐ捕まっちゃうのが
悪いんだよ…』
「それでも
俺が行ってりゃ…」
『もういいの!!
助けてくれたから…
ほんとに嬉しかった…//
ちゃんと心配してくれて。』
「バカ…
んなの、当たり前だろ。」
『……うん……//』
「ほんと、心配かけやがって。」
そう言って
優しく私を抱き寄せる砂月くん、
『………///』
その砂月くんに、
私はお礼をしたいと思った。
『ねぇ、砂月くん…………』
「………??」