第15章 レン×裸エプロン
俺は最低だ。
『っ、!!??///』
でも、予想外だったのは
こいつの反応
目を見開いて
顔を真っ赤にしている。
いつもみたいに
さらっと受け流されて
終わると思ってた俺は
拍子抜けした。
可愛いなんて
思ってる自分がいる。
違う。そんなわけない。
自分にいい言い聞かせるように
夢中でこいつの服をまさぐり
メイド服を脱がせる
パサ…
露わになった肌に触れ、
首筋に舌を這わせる
そして唇にキス…と思って
○○の顔を見ると
目をギュッと閉じて
震えている。
そこで
一気に目が覚める。
俺は何やってるんだ……
「嘘だよ。
しまえ。」
落ちていたエプロンだけ
バッと渡して
○○はそれで前を隠すようにする。
『っ……///』
ベッドの上で
俯いてこちらを向かない○○に
どうしていいのか分からなくなる。
「はぁ…」
『……』
頭をかきながら
視線を戻すと
声も出さずにただ
ポロポロと涙を流していた。
ギョッとした。
「な、っ!?」
こいつだけは
何を言っても何をやっても
泣かないと思っていたからだ。
グスグスと鼻をすすりながら
『そんなに、私……
魅力ないですか……??
どんなに頑張っても、
他の子たちには言う言葉を
貰えないのは
何故なんですか…っ…』
なんてことを言う。
○○の気持ちが
俺に向いていることに
素直に喜ぶ心と
この心に急ブレーキをかける理性。
俺は気づいてた。
こいつに本当は華があること、
髪型を少し変えたこと
香水を変えたこと、
全部気づいてた。
でもそれを褒めなかったのは
他の誰かのためだと思っているから…
「なんで、俺がそれを
お前に言わなきゃいけないんだ。
お前には
あの執事も、聖川もいるだろう?」