第15章 レン×裸エプロン
○○は一体誰が好きなんだ?
あの執事と婚約の話…ってことは
あいつら付き合ってるのか?
それとも
婚約者がいながら聖川と?
いや、まず婚約者の話なんて
俺は聞かされてない。
聖川と昼休みに
何をしているのかも言わないし
もしかして、
あいつ、聖川の侍女になる気じゃ…
自室に戻りながらそんなことを考えていた。
暗いことばかりが
頭に浮かぶ。
父親のことだってそう。
「チッ……」
あー、イライラする。
溜まってるのか……俺?
自室に戻って窓際にたっていると
いつものように
コンコン…
『入ってもよろしいでしょうか…』
「………あぁ。」
ガチャ…
○○が入ってくる。
いつもなら
『バスルームの準備ができました』
って言うんだけど、
今日は違った。
『レン様……あの…』
少しバツの悪そうにして
『………大丈夫ですか?』
と聞いてきた。
一瞬フリーズする俺。
"大丈夫ですか"…だって?
「ははっ、何を言うかと思ったら
同情か?」
『いえ…
前にも一度こんなことがありましたので。
心配で、、』
前っていうのは
恐らく、母親が死んだとき。
今日みたいに
悲しいようなイライラするような
暗い気分になっていた。
そういえば、
あのとき、○○にスゴい
八つ当たりしたんだっけ…
そばにいるのが
なんで母さんじゃなくて
お前なんだって
幼かったにしても
言ってはいけないことだった気がする。
それに、多分そのくらいからだ
○○が
こんな風になってしまったのは…
でも俺は子供だから、
また、こんな好意を
踏みにじる。
「心配?慰めてくれるってのか?
だったら、これぐらいしてみせろよ。」
俺はベッドの脇に立つ○○の元へ
ズカズカと歩いて行って
ベッドに押し倒す。
結んでいた髪がほどけて
ヒラヒラのメイド服が
より広がる