第15章 レン×裸エプロン
なんだよあれは…
俺が負けて凹んでるかもとか
ないのかよ…
ったく。
こんなことを考えてる自分が
嫌になるねぇ…
楽しそうに4人で話している
○○を見てから俺はその場を立ち去った。
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その夜、
今日は珍しく父兄そろっての夕食だった。
俺にとっては
地獄だけどね。
黙々と食事をしていると
「レン…
お前、今日のクイズ対決で
あの聖川の嫡男に負けたらしいな…。」
「………あ、あぁ。」
「それに、使用人にまで負けるなど…
言語道断だ。」
『ま、待ってください、旦那様っ!!』
「こら、やめなさい。」
俺を庇おうとする○○を止めるのは
兄さんの専属執事。
そういえば、あいつ
最近やたらと
○○に絡みたがるな。
俺はいつもバカにした目をしてくる
あの執事が気にくわない。
『っ……申し訳ありません…』
「お前の使用人も躾がなってないな…
まぁ、いい。
次は聖川に負けるんじゃないぞ。」
「…」
こうして夕飯は
少し暗い空気のまま終わってしまった。
着いてこようとする○○を
追い払って
人気のあまりない場所に行く。
いつも何かあったとき、
俺が来る場所だ。
そこでこんな声が聞こえる。
「婚約の話…考えたか?」
『……私は婚約なんて…』
○○とあの執事の声だった。
婚約!?どういうことだ。
「なぁ、いいだろ?
俺はお前が欲しい…」
『や、やめてくださっ、!
離してっ』
○○はバッと掴まれた手を離して
走って逃げていった。
俺は次から次へと
起こる物事に
混乱し始めていた。