第15章 レン×裸エプロン
**
「まさとくん!
あっちに美味しそうなケーキあったよ!」
豪華客船で行われる
船上パーティーで
綺麗におめかしした
一人の女の子と二人の男の子。
オレンジ髪の男の子が
もう一人の男の子を
引っ張って連れていき
それに付いていく
少しお姉ちゃんな女の子。
「○○ちゃんも、いこ!」
ブルー髪の男の子に
手を掴まれて
嬉しそうについていく。
『うん…//』
思えば二人は
自分の知らないところでも
よくあっていた気がする。
**
『ま…っ、………さまっ
レン様っ。』
「ん…っ。」
あ、俺…眠ってしまったのか……
体を起こすと
少し心配そうにしている○○。
お、珍しく表情がある。
ほんの少しだけど。
『寝不足ですか?
気づけなくて…申し訳ありません。
帰ったら……マッサージ…しますね。』
心配そうに頬に触れようとしたけど、
ぐっと拳を握って
その腕を下ろす。
俺はもう10年程
こいつに触れていないし
こいつも必要最低限以外で触れてこない。
「寝不足って程じゃないよ。
今日は珍しく
うとうとしてしまっただけだ。」
俺はこう返した。
すると、また無表情に戻って
『そうでしたか。
それでは帰りましょう。
車が待っています。』
俺の分の荷物も持って
勝手に歩き出す彼女。
普通、メイドって
3歩後ろを歩くもんじゃないの?
なんて思いながら彼女の後ろをついていった。