第15章 レン×裸エプロン
綺麗とか……
思うわけないよな。
俺はあいつに
見せつけるように
女の子たちと仲良く教室に戻っていき
自分の席へ座った。
(1番後ろの廊下から二列目)
あいつの席は
俺の席より2つ前の窓際。
振り返って睨まれるかと
思ったけど
あいつの反応は…
ゼロ。
「…」
はぁ…
何をすればあいつは
もっと感情を表すのか…
いや、そもそも
俺にたいしては何も感じないのか?
授業が始まってからも
少し前に座る彼女のことをじっと見つめていた。
休み時間、
もうすぐ終わるなー、
なんて
時計を見ながら考えていると
「おい。」
おチビちゃんの声が聞こえる。
「どうしたんだい?」
後ろを振り向くと
ガッと肩を組まれて
ヒソヒソ話。
「お前の彼女、
今日の昼休みAクラスのやつと
浮気してたらしいな。」
「あぁ……。
彼女じゃないんだけど、
それがどうしたんだい?」
「彼女の方は知らねぇけど、
那月のやつが
そいつが○○をデートに誘ってたって
言ってたぞ。」
「は?」
俺は耳を疑った。
聖川 真斗が…?
そう言えば小さい頃はよく3人で遊んでた
その時はまだ皆何にも縛られずに自由にしてたな…
もしかしたらその頃から…あいつは…
昔のことを思い出して
少し苛立つ俺。
「ま、そんだけ。
お前、喧嘩してんのか何なのか知らねぇけど
ちゃんとしねーと
取られるぞ?」
おチビちゃんはそれだけ言い残して
笑いながら席に戻っていった。
大きなお世話だ。