第3章 自炊担当してます。
鵜飼「なんだお前、どうした怪我か?」
西谷「!」
澤村「いや、そうじゃないんですけど…」
…やっぱりノヤッさん試合出ないのか。はやくノヤッさんのレシーブを試合で見たいな。
鵜飼「怪我じゃねぇの?…じゃあ町内会チームには入れるか?こっちのリベロは仕事で来らんないんだよ」
澤村「あ、それなら…」
よかった、試合には出るのか…でも、やっぱり烏野として試合に出るノヤッさんをもう一度見たい…。
申し訳なさそうな顔をするノヤッさんを見つめていたら、翔ちゃんが大声をあげた。
日向「あっアサヒさんだっ!!!」
!?旭さん!?どこに!?
東峰「あっおっ俺はっそのっ」
外から声が聞こえてくる!!本当にいる!!
鵜飼「なんだ遅刻かナメてんのかポジションどこだ!?」
東峰「あっえっWS…」
鵜飼「人足んねぇんだ、さっさとアップとってこっち入れ、すぐ!!」
…さすが鵜飼さん、豪快。
いや、でも鵜飼さんのおかげで旭さんの第一歩が踏み出せたんだから…。
日向「アサヒさん来た!」
田中「旭さんだ…!」
『静かにしときなさい!』
本当、この二人は…。でも、菅原さんも嬉しそうだ…。あとはノヤッさん…。ノヤッさんは絶対に怒ったりしないと思うんだけどな…、部活に戻ってきてくれたんだもん。
『潔子さん、よかったですね。これで三年生が揃いましたね』
潔子「うん…やっとみんなで部活ができるね…」
潔子さんは部活中にあんまり笑顔なんて見せないけど、今日ばかりはホッとしたような微笑み…。
本当に旭さんって罪深い男だ…。
鵜飼「あとはセッターか…お前らの方から一人セッター貸してくれ」
セッター…町内会チームいないのか…。菅原さんか、飛雄ちゃん…。
田中「スガさん!?」
菅原さん…なんで…町内会チームの方に自分から…
影山「…俺に譲るとかじゃないですよね。菅原さんが退いて俺が繰り上げ…みたいのゴメンですよ」
飛雄ちゃんにも飛雄ちゃん自身の気持ちがあって菅原さんにも菅原さん自身の気持ちがあって…。
それでも、セッターっていうポジションは一つだけ。見ているだけの私でも苦しい思いになるのに、本人達はもっともっとツライんだよな…。