第1章 マネさんしてます。
『……終わった』
試合、無事終わりました。勝者、日向・影山チーム。
…得点しかつけてなかった、しかもそれを怠ってしまうという時がありましたが、どっと疲れました。
って、私が疲れてる場合じゃない!試合やった子達の方がうん万倍疲れてるんだから!!
『お疲れ様!はい、ドリンク!』
日向「あ、あざっす…!」
『日向君すごかったね!ボール見ずに打っちゃうんだもん!』
日向「あざーっす!!」
床に寝そべるほど疲れてるのに目を輝かせて…青春…。
『影山君も!何あのトス!!すごい!!としか一般人には言えません!』
影山「あざっす」
…え、なにこの顔。影山君こんな顔するの…?この、なんとも言えない、嬉しそうな顔。
日向「おれ!月島と握手してくる!」
『……うん?』
影山「なに言ってんだ?」
日向「仲間の自覚ちゃんと持たなきゃまた体育館から放り出されるぞ!?」
影山「!?そ、そうだな」
…この子達、大地さんの言うこと聞かずにしかも教頭先生のカツラを吹っ飛ばしちゃったこと忘れてるっぽい?
日向「瑠璃さん!おれ頑張ってきますね!」
『え、あーうん!頑張れ…!』
と、答えたものの、何に頑張るの。
日向「月島!」
月島「…何」
日向「試合の最初と最後に握手すんじゃん。……はやくしろよっちゃんと仲間の自覚持たないと体育館から放り出されるんだぞ!?」
…ツッキーにも同じこと言ってるけど、ちょっと違うよね。
月島「君らが体育館出禁になったのは主将の注意を無視して挙句教頭のヅラを吹っ飛ばしたからでしょ」
その通りだよツッキー。
日向「い…いいじゃねーか、細かいことはっ…ハイ握手ーっ」
え!?ちょ、日向君ツッキーに飛びかかった!?
月島「わぁぁぁ…」
体育館にツッキーの断末魔が響き渡ってる…。
田中「何やってんだ一年共…」
『やってることは基本、田中と変わんないよ』
田中「は?」
いや、どうみても田中が馬鹿騒ぎするのと変わんないでしょアレ。
『ツッキーも握手されたぐらいでそんなに嫌がらなくても〜』
……青春だなって思いました。