第1章 マネさんしてます。
『菅原さん!さっきの大地さんの言葉聞きました!?』
菅原「……ん?」
『何点か稼げるとでも思ったか?…突出した才能は無くとも二年分、お前らより長く身体に刷り込んで来たレシーブだ。簡単に崩せると思うなよ。……のとこです!!』
菅原「よく覚えてるな…」
大地さんのモノマネ上手くいったかな!?菅原さん、なんか呆れてるけど!でも大地さんの決め台詞かっこよかった…!
縁下「来年になったら俺もあんなこと言えるんだろうか…」
『力く〜ん!期待してる〜!』
縁下「変なこと言ってないでちゃんと仕事しろよ』
『今はちゃんと仕事してます』
何さ、さっきはもじもじしてたのに今はツンツンしちゃってさ!縁下のバーカ!応援してるのに!
菅原「まーまー、喧嘩すんな〜」
縁下私「……はい」
…縁下のせいで菅原さんに注意されちゃったじゃん!!
縁下《ばーか》
っんな!!こいつ!!縁下の奴!!口パクでバカって言った!!絶対言った!!
菅原「も〜ほら〜、大地が一生懸命試合してんだからちゃんと見てやれよ瑠璃〜」
『ちゃ、ちゃんと見てます…!』
というか、今なんか試合中断してない?なんかツッキーと影山君がごちゃごちゃしちゃってると思ったら日向君が……ん?
日向「おれにはちゃんとトス上がるから、別に関係ない」
………何事?
菅原「ほらな〜。縁下と喧嘩してるから話読めてないんだぞ〜」
『け、喧嘩してません!』
縁下「俺はちゃんと聞いてました」
『!?』
な、なんなの!?大事なことがあのコート内で起こってたの!?あっ試合再開しちゃったし!!
菅原「後で教えてやるから。試合にちゅうもーく」
『は、はい』
聞いてなかった私が悪いんだけど、でも……気になる、モヤモヤする……。
『って!!えぇ!!?そ、速攻!!?』
モヤモヤする暇なんてなかった…影山君と日向君…何あれ…。
日向「中学のことなんか知らねえ!!………俺にトス、持って来い!!!」
……なんたる、青春。話読めてないけど、これぞ、青春…。
『菅原さん、今の……菅原さん?』
菅原さんに質問しようと思ったら、その本人に私の声は届いてないようで…影山君の方をジッと見てる。
……やっぱり影山君ってすごいんだ。