第1章 マネさんしてます。
『…朝練、7時からだよね…早く来すぎた…今、6時15分だし…はぁ…』
完全に時間間違えました。遅刻したと思って焦ったのに。一時間も間違えちゃってたよ。そりゃ校門のとこ誰もいませんよ…。
『どーしよー…まぁ、一応体育館行ってみるかな…』
と、いうことで誰もいない体育館までの道のりを歩いていたら、体育館の方から音がした。
『ん…?あれ、誰かもう来てる?』
影山「日向!もっとちゃんと!やれ!」
日向「わかってる!!!」
『え、影山君と日向君の声…?』
朝練にいるはずがない人の声がしたので体育館まで走った。
田中「影山鬼畜ッスね〜」
菅原「ほんと…日向が可哀想になってくるな…」
『も、もう朝練してるんですか!?』
体育館に着いて中を覗いて見たら、まさかの田中と菅原さんまでいた。
田中「瑠璃じゃねぇか!なんでいんだよ!?」
菅原「おはよ〜」
『お、おはようございます…えっと…なんか、来てみようかと思って…』
日向影山「おはざーっす!」
『お、おはざっす…ってなんで日向君と影山君が…?』
田中「ぜっっっったいに大地さんに言うなよ!?」
『え、なんで…』
これって自主練みたいなもんだから別にいいんじゃ…?
菅原「本当は日向と影山、体育館使っちゃいけないんだけど秘密で朝練の前にやってんの。だから大地には内緒な?」
日向影山「よろしくお願いしまっす!」
『なるほど…分かりました…』
にしても日向君と影山君、昨日の放課後あんなに暗くなってもやってたのに…どんだけ練習するのこの子たち…。
田中「今日向のレシーブ練見てるだけだから瑠璃もレシーブ練するか?」
『え、するわけないじゃん』
てか、今制服ですし私。
菅原「いいじゃん、ほら、えーい」
『え!?ちょ!!?』
爽やか笑顔だけど問答無用で私にボール放ってきたんだけど!?一応レシーブしますけど!!
菅原「そうそう、やっぱ瑠璃は上手いな〜」
田中「バレー部入れば良かったのに」
『すいませんね、男バレのマネで』
とか言いながらラリーを続けています。
日向「俺もラリーしたい!」
影山「お前はレシーブ!」
…とりあえず影山君鬼畜ってことは分かった。