第1章 マネさんしてます。
『ただいま〜』
母「おかえり〜ご飯出来てるから手洗いうがいしてきなさいよ〜」
『はーい』
肉まんを食べて、菅原さんと田中と部活はどーの勉強はあーだあの先生はこーだって普通のお話をしながら帰ってきた。
…遠回りになっちゃうのに家の前まで送ってもらってしまった。
田中「何気にしてんだよ瑠璃のくせに」
菅原「家ここだったんだな〜。ここなら送れる距離だし、清水いない時送ってやるよ!瑠璃も一応女の子なんだから気ぃつけないとダメだからな〜」
…田中だけでなく菅原さんからも一言多いお言葉を貰いましたが。
でも女の子扱いされちゃった!
母「何にやけてんの」
『いえ、何も』
母「勉強のしすぎじゃない?」
残念ながらそんなに勉強してません。うちの親は勉強しろ勉強しろっていうタイプの真逆。そんな勉強しなくても〜とか言ってくる。だから余計勉強頑張ってやるんだから…!とか思っちゃって結局進学コースに通ってるという。
まぁ、そんなことはどうでもいいや。ご飯食べて宿題終わらせよーっと。
母「そういえば、あんた男の子と一緒に帰ってきた?」
『うぇっ!?』
母「だって男の子の声したから〜あんたもやっと彼氏が出来たのね」
『違う!!部活の人に送ってもらっただけだから!!』
母「そうなの〜?あんたもっと青春しなさいよ〜?母さんがあんたの歳のときはもっと恋愛とかしてたわよ〜?イケメンの彼氏とかいたんだから」
はい出た〜、母さんの武勇伝。今日はいつになったら終わるかな〜。まぁ宿題少ないし聞いてあげるか…。
母「高校二年のときは隣のクラスの男の子と付き合っててね、その男の子の部活が終わるまで暗い教室で待ってたりしたのよ〜」
『ふ〜ん。まさに青春だね〜』
母「でしょ〜?さっきの子とは二ヶ月で終わっちゃったんだけど次に付き合った男の子がこれまたかっこよくて!」
『父さんかわいそ〜』
母「あら、父さんが一番に決まってるじゃないの〜!お父さん、ああ見えて昔はかっこよかったんだからね〜?」
『…ふ〜ん』
母さんの武勇伝はまだ耐えられるけどさすがに父さんに対する惚気は…。
父「ただいま〜」
母「噂をすれば!おかえり〜!」
仲が良いことはいいけどさ、目の前では本当に勘弁して…。