第1章 マネさんしてます。
『すいませーん!遅くなりましたー!』
田中「本当、女子の着替えって遅いよな〜」
菅原「田中に会うために身だしなみ整えてたのかもしんねぇよ?」
田中「え…」
『すいません、それはないです』
校門にたどり着くと案の定みんな待ってくれていた。みんなって言っても田中と菅原さん。え、大地さんは……?
『大地さんはどこにいらっしゃるんです?』
田中「大地さんなら用事あるって言って、ピューって帰ってったぞ」
『よ、用事ってまさか……潔子さんと……!?』
田中「は!?」
さっき潔子さんも用事あるからって……!ちょ、大地さん抜け駆け!?
菅原「あ、それはないない」
『え、なんでですか?』
菅原「だってこの前さ、清水に大地と清水ってお似合いだよな〜って言ったら冷たい視線送られたからな」
田中「え、スガさん羨ましい。冷たい視線羨ましい」
大地さんと潔子さん説が消えたってことは部内恋愛……。
『え〜じゃあ部内恋愛なしですか!?期待してたのに…』
菅原「瑠璃が誰かと付き合えば部内恋愛になるべ?」
『いや、それはないです』
菅原「俺ら目の前にして真顔で言うって何気酷いぞ」
田中「お、俺は瑠璃が頭下げて彼女にしてくれって言ってきても嫌だからな…!!」
『そんなこと一生ありません』
田中と付き合うだなんてこっちがお断りです〜。
菅原「じゃあ俺とは?」
『菅原さんとお付き合いだなんて滅相も無い!!そんなことになったら菅原ファンクラブに消されます!!』
菅原「え、なにその菅原ファンクラブって」
田中「スガさん知らないんスか?」
菅原「なにが」
『菅原さん二年から人気なんですよー!ファンクラブまであるんですから!』
菅原「え、初耳なんだけど」
『本人が知らなかったことに驚きです』
田中「俺も」
だってスガさんかっこかわいいから、二年からモテモテなのに…!!去年からずっと!!なのに知らなかっただなんて……。
『だからこうやって菅原さんと一緒に帰ることに毎回ビクビクしてます』
田中「俺もッス」
菅原「お前もかよ」
とにかく、菅原さんはかなりモテてるんです。自覚してください。