第1章 マネさんしてます。
『さぁ!部活も終わったことだし!着替えたことだし!潔子さん!一緒に帰りましょー!』
部活も無事終わってあとは帰宅するだけ!その帰宅時間が私にとっては私の至福の時間!!潔子さんと一緒に帰れるからー!!
潔子「ごめんね。今日はこれから用事があって親が迎えに来てくれてるの…」
『そ、そうなんですか……』
ガーーーン……。潔子さんと帰宅デートが……。
潔子「瑠璃ちゃん一人じゃ危ないから澤村に一緒に帰ってくれるように言ってあるからね」
『そんな、子供じゃないんですから…』
潔子「だめ!こんなに暗くなってるのに一人で帰らせるわけにはいきません!」
『う、あ、はい……』
潔子さんの、だめ!にやられた……かわいい……何でも言うこと聞きます……。
潔子「じゃあ私は時間になるまでここにいるね。多分澤村達、もう校門にいると思うから行ってあげて?」
『はい!ありがとうございます!潔子さんもお気をつけて!!』
潔子「うん、ありがとう。じゃあまた明日ね」
『お疲れ様でした!失礼しまっす!』
潔子さんの笑顔に見守られながら私は部室を後にした。たしかに、外に出ても静かだからみんなもう校門のとこにいるのかな?
『肉まん奢ってもらえるかな〜?フンヌフーン』
『……いや、違う。私が奢らなきゃいけないんだった』
さっき部活中で行われた大地さんからの「三年に肉まん奢れ」命令を忘れてた…。ま、縁下もいるし…いっか!
『フンヌフーン……ってあれ?影山くんと日向くん…?』
えええええ……真っ暗なのにレシーブ練……?
早く帰ればいいのに……。ま、ここは関わらずに……と。
日向「あ!斎藤さん!お疲れーーっす!!」
『え、あ、お、お疲れ様〜…』
影山「うす」
『もう暗いから早く帰んなよ?お母さん心配しちゃうからね…?』
影山「あと十本こいつが取れたら止めます」
『日向くん頑張れ』
日向「あざっす!!」
影山「日向!行くぞ!!」
……いつになったら終わるのやら。あぁ…ほらまた失敗してるよ……。知〜らないっと……。
『お疲れ〜』
スパルタレシーブ練をする二人に呆れるけど、努力は良いことだよね〜……なんて。