第1章 マネさんしてます。
友「おかえりー遅かったね!」
『ごめんね…!自販機のとこで部活の人にバッタリ会って話してた!』
友「そうそう!バレー部のことで聞きたかったことあるんだけどさ!」
『なに?』
席に着いて、菅原さんに買ってもらったコーヒー牛乳にストローをさして…と。
友「瑠璃ちゃんって及川さんと面識あるの!?」
『……お、及川……さん……?』
その名を聞いた途端、口元まで迫っていたストローが遠ざかっていった。
友「え!?知り合い!?」
『え、いや……知り合いというか……』
及川徹……宮城でバレーに関係している人は知らない人はいないだろう。
うん、だから私も知ってるよ。知ってるさ。
『知り合い、というか……』
友「うんうん!!」
『幼馴染……だよ……』
友「……は?」
キーンコーンカーンコーン………
友「え、ちょ、幼馴染って……」
『ほ、ほら!チャイム鳴った!!だから詳しいことはまた後でね!!』
え?え?となっている友達を席に座らせて自分も席に戻る。
……及川徹、ついにバレーに関係ない友達にまで浸透してきたか。
及川徹、そんなにかっこいいか?
いや、及川徹よりもコーヒー牛乳……後で飲も。