第3章 自炊担当してます。
ひた…ひた……
え……なんか足音が部屋の方からしてる…?
『す、菅原さん…な、なんか足音が向こうから聞こえてきませんか…?』
菅原「ん?足音?………別に聞こえないけど」
『いや、でもさっき…ひたひたって足音みたいなのが…!』
菅原「トイレの水音とかだろ」
『いやいやいやいや!!しましたって…!』
ひた……ひた……
『ほ、ほら…』
菅原「…するな」
ひた……ひた……
『や、やだ…近づいて来てる…』
菅原「うわっ!ちょ、瑠璃腕…」
『し、しがみつかせてください』
菅原「大丈夫だって…誰かがトイレに行こうとしてるだけだろ…」
『誰かって誰ですか!?』
何で菅原さんそんなに平気なの!?絶対幽霊だよこれ…!
菅原「もう…目瞑っとけ、そんでこっちおいで」
『わっ…ぶ!?』
菅原「こうしておけば何も見えないし怖くないべ」
…菅原さんの胸に顔を押し付ける感じに抱き込まれた!?
『ちょ、菅原さん!?』
菅原「よしよ〜し」
そう言って菅原さんは私の頭をわしゃわしゃと犬のように撫でてくれて…なんか安心す……るわけないですね。
『もう!菅原さん真面目に…!!幽霊ですよ絶対…!!』
菅原「そうか?」
『そうです!絶対幽霊です…!』
?「僕は幽霊なんかじゃありませんよ」
『!!?い、いやぁぁぁっっ!!!!』
菅原「ゔっ……苦し…」
やだやだやだやだなんかいるなんかいるなんかいる…!!
月島「瑠璃さん、僕ですから。月島です」
『…………え…ツッキー?』
月島「ハイ、ですから安心してください」
……恐る恐る声のする方を見てみたら
『ツッキー…!!』
月島「目が覚めたら瑠璃さんがいなかったんで心配して探しに来ました」
ツッキー…なんて優しい子なの…!死ぬほど怖かったけど…!
『ありがとうツッキー…』
菅原「瑠璃…とりあえず離して…苦しい…」
『あ、すいません』
いつの間にか菅原さんにきつく抱きついていたようで。ごめんなさい菅原さん。
菅原「だから言っただろ…?幽霊じゃないって」
『……』
月島「心配したのに幽霊と間違えられるなんて心外です」
『ご、ごめんツッキー…』