第8章 eoheoh×あろまほっと
えお「ほい…」
あろ「どうも…」
ひとつの湯呑みを俺の前に置く。こいつが今持ってる湯呑みと色違いだってことに気付いた。
あろ「これってペア?」
えお「…まあな」
あろ「……」
えお「結構前のやつだから、気にすんな」
あろ「べっ、別に気にしてねぇから!」
えお「ふっ、だろうな…"今まで通り"って言ったのは俺だもんな」
あろ「……」
そうだ。こいつはあの時、表情ひとつ変えずにそう言った。人に告白しておいて今じゃ何も無かったみたいな顔してやがる。まあ、振った俺がとやかく言える立場じゃないけど。
えお「……俺、お前が好きだ」
あろ「!」
こいつにしては本当に珍しく、二人で呑みたいって言ってきた。俺はもちろん何も知らなかったし、男からだったし、そんなの急に考えられるわけなかった。
あろ「あー……えっと……ご、ごめん」
えお「……」
あろ「その…性別もそう、だし……そもそもお前をそういう対象に見れないっていうか…」
えお「…だよな、じゃあ忘れてくれ」
あろ「えっ」
えお「今まで通り、MSSPのメンバーとしてよろしく」
その後、居心地の悪くなった俺は帰ることにして、会計は全部こいつが出してくれた。