第7章 再会と心の段
「土井先生、山田先生から聞いて……って!彩さん!?」
きり丸は山田先生に昼食後に客間へ1人で行きなさいと言われ来たのだ。
(ベストタイミングだな。きり丸)と思う半助
「お久しぶりだね。きり丸君」
「呑気に挨拶してる場合じゃないでしょ!」
そう言いながら駆け寄るきり丸の視線は、彩の右肩の包帯
「怪我してるじゃないっすか!誰にやられたんです?」
「あー…」
ふと彩は半助を見るも
「ちょっとしくじってね。」
「まさか…彩さんが忍者なんて……」
(巻き込みたくなかったのに…)
彩は内心、半助と山田先生にイラつくも
「……まぁ…ね。」
「深夜に学園の側で彩さんを見つけたんだ。だから、今は療養してるんだ。きり丸、彩さんのことは誰にも言うなよ。」
「えー!乱太郎やしんべヱもっすか?」
「当たり前だ。彩さんは忍なんだからな。分かったか?」
「はぁーい。でも、凄いっすね!そりゃあ、俺を助けてくれた時に絡んできた奴は逃げる訳だ!」
「何故、そう思うんだ?きり丸」
半助の言葉に即答で答えた
「は組の勘!!」
「は組?」
彩は首を傾げると、半助はあぁ…と言いながら
「クラスがあってな。い組、ろ組、は組だ。」
「俺は、は組の良い子の1人でーす!」
元気よく言ったきり丸に彩はクスクスと笑い出し
「良い子…そうね。確かに良い子だわ。」
きり丸の頭を撫でた。