第7章 再会と心の段
「きり丸に迷惑掛けない為だろう?」
半助の言葉に彩の肩がビクッと微かに揺れた
(やっぱり…)
勿論、半助は肩の揺れを見逃す訳もなく確信を思いながら言葉を続けた。
「私と休暇中に会ってたなんて言ったら、きり丸と一緒に住んでるのを知ってる学園側だから、きり丸から話を…と思い、色街なんて言ったのだろう。そこなら、きり丸は絶対関係無いだろうからね。」
彩は溜め息をつき
「きり丸君は私の事は関係ありません。巻き込まないのは当たり前です。」
「それは本人の前でもそう言えるのかな?」
「……土井先生の生徒と言ってましたものね。」
「君ね……」
その時……
軽くも大きな走る足音が聞こえて気配に気付いた彩は土井先生を見た瞬間
ガラッ!
扉が開く
水色に井桁模様の忍装束姿のきり丸がいた。