第2章 平和の段
そんな二人のやり取りは赤子の泣き声で終了となり、半助と彩は赤子の世話をして
内職の花作りも一緒にした。
日が傾く頃には彩が料理を作る
半助ときり丸の好みも分かってきている。
料理が出来上がると同時にきり丸も帰ってきた。
作った料理を残さず食べて、片付けお茶を思い囲炉裏の方へ彩が戻ると…
きり丸が部屋の壁に寄りかかりウトウトしているのが見えた。
半助はきり丸を抱き上げ、奥の部屋へと行くと暫くして戻ってきた。
「布団引いて寝かせました。」
「きり丸くん早朝から頑張ってましたもんね。」
「無理するなと言っても、稼ぐ事には妥協しないんですよね。アイツ」
半助のお茶を渡し、二人でお茶を飲む
ほのかに苦味があるが温かいお茶にホッとした時
「彩さん」
「はい?」
半助さんの方を向くと、半助さんは軽く眉間に皺を寄せながら
「貴女はこの後一人で大丈夫ですか?」
その質問に何となく察するも私は軽く首を傾げ
「その意味をお聞かせ願えますか?」
「実は、5日後には学校が始まるのです。きり丸も私も寮があり其処へ戻らないといけなくて…」
ほら…
平和が崩れそうな音がする。