第2章 平和の段
「町の中だとしても、貴女のような人が一人でとなるとどうも不安で…お節介とは分かりますが良ければ……!?」
半助さんの言葉を塞ぐように、人差し指で半助さんの唇を軽く押さえた。
頬を赤くする半助さんに微笑むも、ある気配を感じ取り
(チッ…)
心の中で舌打ちをしたが、今は目の前の優しい人に気付かれてはいけない。
「半助さんの言いたい事は分かります。良ければ私もと仰りたいのでしょう?」
「なら、是非!」
シーッと半助さんの唇から離れた人差し指で静かにと私が見せると声を抑えた半助さん
「私から言うので、そしたら大丈夫ですよ。」
「半助さんは学校では影響力のある役目なのですね。」
「い、いや…私はそういう立場では……」
「嬉しいお誘いですが、お断りします。」
「何故?」
「私も長く休むと言われてしまいますので、そろそろ動かないといけないのです。それに私は一人でも生きていけるくらいの知識はありますよ。」
そう言って微笑むも、半助さんは寂しそうな笑みを見せた。
その顔
嬉しいけど、嫌なの。
そんな顔をしないで……
私は半助さんの頭にポンッと手を置く
「彩さん?」
「心配ありがとうございます。でも、また会えると願い頑張ります。だから、それまで頑張れるように良い子良い子です。」
微笑みながら半助さんの頭を撫でる。
「私は子供ではありませんよ?」
苦笑する半助さん
「あら、される立場も良いかと思います。」
そう言って撫でていたら……
手を引かれ、咄嗟の行動に体勢が崩れ、
気付いたら半助さんに抱き寄せられていた。
「へ……は、半助さん?」
「すみません。嫌なら押し退けて構いません。ですが………少し私のワガママで……このまま……」
やっぱり優しい人だ。この人は…