ハン×ハン《 刻まれる時の中の...》~恋愛物語~
第2章 シケン×ノ×ジュケンシャ
ヌメーレ湿原
通称、詐欺師の塒
サトツさんの話を聞いていくうちに、なんだかまた怖くなってきた
『ビー』
後ろから大きな音がして振り返ると、さっきまで走っていた通路への道がシャッターによって塞がれようとしていた
「......」
なんか忘れてない...?
「滑り込み、セーーーーーーーーーーフッ!!!!!」
あと三十センチくらいといったときシャッターの隙間から出てきたのは、私のよく知る幼馴染みだった
「あ、トヒロ。無事だったんだ」
「なんか眠くてウトウトしてたら周りに人いなくて、慌てて走ってきたらシャッター閉じかけてるんだもん
マジで落ちるかと思ってビビったわ~...」
「...うん。先ずさ、シャッターに挟まってる服を取り出そうか?」
「あ、ほんとだ」
(こいつの緊張感の無さ、いい加減どうにかなんないかな~?)
「ねぇ、あいつってバカなの?」
「うん。フォローはできないかな★」
「トヒロ、服取れる?」
「ありがとうゴン。やっぱり君はキルアと違って優しいな♪」
「はっはーんだ!!そんなブッカブカの服着てるからそうなるんだよ、ばーか!!」
「トヒロ、キルアだって優しいところあるんだからそんなこと言わないの!」
「っ!?///...や、マジで俺優しいからかけ離れてるし...」
(キルア可愛ゆす//)
「ルイ、お前は俺の母さんか?」
「どっちかっていうとお姉さんがいいかな?(にこっ)」
「おいてめぇら、ごちゃごちゃうるせぇんだよ!!ちょっと黙っとけ!」
レオリオが回復したのか、さっきと同じように偉そうに説教してくる
(年上っていいな~レオリオ、さっきまでへばってたのに偉そうにしてるし...(苦笑))
「騙されないようについてきてください」
はっ!?
お喋りに夢中でサトツさんの話聞いてなかった...!!!
「騙されるな!!」
その大きな声に、全員が振り向く
そこには、オーラの弱々しい凡人みたいな男の人がボロボロの状態で立っていた
(誰...?)