ハン×ハン《 刻まれる時の中の...》~恋愛物語~
第7章 ヒコウセン×ノ×トーク
【トヒロ】
......(むすっ)
ルイを好きなキルアの事だし、変なことはしないと思ったけど念のためにドアの外で耳をすましていた
(告白タイム.../////)
慌てて止めにいこうかという考えも過ったけれど、止めておいた
これはキルアとルイの問題だ
俺が突っ込んでいいところじゃない
第一、キルアは真剣だ
俺だって、真剣にルイと付き合おうと思っているのに邪魔をされたら凄く嫌だ
...ルイの幸せを考えたって、俺が口出しするところじゃない...
俺は必死に唇を咬んで耐える
(飛び出すな...邪魔するなよ、俺...!!)
「...うん。わかった」
そう聞こえたルイの声が俺の心に深く突き刺さる
「マジで!?あ~...良かった。フラれたら、優しいお前の事だし俺を慰めるだろ?フラれた相手に慰められるのってカッコ悪いからさ...」
ほんと安心したと呟くキルアにルイが笑う
「でも、ほんとにキルアの事考えられるようになったらちゃんと言うからね」
「あぁ...ありがとう」
俺はその場を離れて、クラピカとレオリオが眠る部屋に来た
二人は穏やかな寝息を...クラピカはたてていて、俺の泣きそうな心境には気づかない
俺も、そろそろ諦めた方がいいのかな...?
二人は今、幸せそうに笑っていた
俺がいるだけで邪魔になるなら姿を消す
俺の思いがうざいならこの気持ちを押し隠す
...それでルイが幸せになるなら...
俺は誰か分かんない奴から毛布を剥ぎ取って被る
そいつは寒そうに身をちぢこませたけど、んなこと知るか...
俺は、後から後から溢れてくる涙をそれで拭っていた