第8章 年下の新しい恋人
「ほら、こっちこいよ」
腕を引っ張られてベランダに立たされる。
後ろから抱きしめるクロの腕が、
『どこにも行くんじゃねぇ』
と脅迫してる。
「リエーフは……お、いるじゃん、やっぱ足速ぇな」
見下ろすと、すらりとした影が見える。
半分街灯に照らされた顔……こっちを見てる……
「ほら、脱げって」
「……!」
シャツのボタンを外されそういなって、慌ててその手をはたいた。
「なんだよ」
「やめて、やだ」
「俺のこと好きなんだろ」
「そういう問題じゃないでしょ!」
「そういう問題だろ。脱げって」
乱暴にシャツもスカートも剥ぎ落される。
ブラのホックが外したクロの手が浮いたブラの隙間から乳首をつまんだ。
「やっ……」
「ほら、早く見せてやれって、あいつ待ってんだろ」
ブラが床に落ちる。
胸を後ろから弄るクロの手指は……私の弱いとこ、全部知ってる……
両方の乳首を親指と人差し指で摘まむようにくりくり弄られると……
「んっ、あ……ぁあ……」
自分の吐息が熱くなるのがわかる。
感じちゃ、だめだ。
リエーフがいるのに……ベランダなのに……
リエーフの表情はわからない。
でも視線がこっちを注視してるのは、わかる。
「あ……あっ……触らな、いで……」
「なんで?」
耳に息がかかるのと同時に、クロの爪が乳首を引っ掻かれて、腰が跳ねる。
「や……あっ……」
脚の間にたまり始めた熱を隠そうと太ももをこすり合わせると、
「もう濡れてんの?」
クロの視線が私のアソコに注がれる。
口元が、ニッと、実にいやらしく吊り上がる。
「ちがっ……」
「つか、さっきキスしたときも感じて濡らしてただろ」
「感じてなんか、ない……」
「嘘つけ」
嘘……感じてる。
だってクロだから。
クロの体温を感じたら、クロの匂いがしたら、私、感じずにはいられない。
クロが好きだから。
でも……
「いや……」
下着の上からアソコを撫でようとしたクロの手を掴む。
「好きだから……クロが好きだから、こんなのイヤ」