第8章 年下の新しい恋人
大きな手で後頭部を鷲掴みにされ、荒く一気に最奥まで犯される。
「んぅっ……ん……」
息苦しさに体を押し戻そうと手を伸ばすと、きつく唇に噛みつかれる。
「つっ!」
「なに抵抗してんだよ」
「だって……クロ、リエーフが……」
「やめろ、あいつの名前呼ぶの」
ドンドンドン。
ピンポーン。
ドアを叩く音とチャイムの音。
両方がひっきりなしになり響く。
『開けて下さいっ!』
ドアの向こうで、リエーフが叫んでる。
「しつこいヤツ」
「クロ、開けてあげて」
「いやだ」
「お願い!」
「なんで? あんた、俺の事好きって言ったの嘘?」
「嘘じゃない、けど……」
「じゃあなんで他のヤツのこと気になるワケ?」
「そういうことじゃなくて……」
ちゃんと話をしなきゃ。
ちゃんとリエーフに話さなきゃ。
私の煮え切らない態度に、クロが低く舌打ちする。
「他のヤツのこと考えてるあんたってほんとムカつく」
掴まれた後頭部をもっと強く引っ張られて顎が浮く。
クロの唇がまた重なる。
「ん…ぁ、ん……」
激しい……執拗なキス。
なんども角度を変えて貪られてもがくと、体ごと壁に押し付けられる。
脚の間にクロの膝がガツンと入ってくる。
「ぁ……んっ、ん……」
ぐりぐりと股間を膝で刺激されて、アソコがカッと熱くなる。
情熱的なキスの間に、肩から胸を愛撫するように触られて、肌が熱く痺れてくる。
ドンドンと、叩く音は終わらない。
ねっとりと喉の奥まで舌でかき回されて、頭も身体もぼっとしてくる。
でも……ドアを叩き続ける音が、最後の理性をつなぎとめる。
「ク……おね、がい……」
息する間に言葉を紡ぐと、
「…っ、しょうがねぇ、最後ってことでリエーフにあんたの濡れたココ見せてやるか」
え……?
ドアに向かってクロが叫ぶ。
「おい、そんなにこいつとヤりたいなら、参加させてやるよ」
「え、や、やだっ……!」
もうあんなのいや。
逃げようと身体をよじる。
「リエーフ、外からこの部屋のベランダ見てみろ」
『は? どういう意味っすかっ!?』
クロ、笑ってる。
いつもの嫌味な笑い方。
「いいから、外からベランダ見てみろって」
ドアの向こうの気配が消える。
「来いよ」
ベランダまで引っ張っられ、そのまま外へと連れ出された。