第1章 絶望の宴
カチャリ―――
「約束とはなんだ?」
宗次郎の手にある拳銃の銃口が花村の頭に向いた。
「しっ知らん、俺は何も知らんッ!!」
花村が怯えながら宗次郎を見ている。
パァンッ――
「がッ―――」
弾丸が、無傷だった足の肉を貫いた。
もうこれで、両手両足が使い物にならなくなった。
ただ身体にぶら下がっているような状態だ。
例えるなら力の無い操り人形となんら変わらない。
「次は腹を撃つことになるぞ。」
真剣に花村を見ている。
「待て!!話すから…やめてくれ!!」
額から大量の汗を流している。
「た………い………だ―――。」
ゴオォォオオ―――
突然吹き出した突風のおかげで花村の声が聞こえない。
いや、ただの風ではない。
先程のヘリコプターが戻ってきたのだ。
間近にヘリコプターが近寄ってくる。
パァン―――
その瞬間、銃声が鳴り響いた。
「かはっ―――」
花村が血を吐き出す。
弾丸が花村の心臓を貫いた。
バタバタバタバタ―――
再びヘリコプターが背を見せ飛んで行く。
「死んでる。」
花村の前にかがんだ宗次郎が花村の口に手を当てた。