第1章 絶望の宴
黒ずくめの男達の腕から銃が落ちていく。
ヘリコプターがその場から引き返して逃げるように飛んでいった。
「どこいくんだ!!これじゃ約束が―――。」
花村がうつ伏せで手を伸ばしている。
「オッサン達、意外と命中率あるやんけ。ホンマ腰抜かすわ、色んな意味で。」
「誰がオッサンじゃッ!!おどれもドタマに撃ち込んだろか!?ぁあッ!?」
その時、入り口で騒がしく誰かが揉めていた。
加藤と善司だ。
「俺はオッサンに見えるのか?」
それに畠中もいる。
先程の乾いた銃声は三人によるものらしい。
「畠中、よくやった。」
「いえ、間に合ってよかったです。」
「そろそろ――」
「ワシ等無視かい!!」
「あぁ、オマケもよくやった。」
「誰がオマケじゃ(や)!!」
善司と加藤の声が重なった。