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レッテル 2

第4章 逃亡


同じ頃。
町のショッピングモールを軽快にあたしは歩いていた。
いつもより肌をツヤツヤさせながら。
誠也君も心なしか機嫌が良い。
けれど、真ん中の勇人君はゲッソリしていた。

「なんだよ、風邪か?」

彼が笑いながら勇人君を見た。

「ちがう。」

不機嫌そうにチラリと勇人君は誠也君を見た。

「じゃあどうしたんだよ?」

更に笑っている。

「うるさいな、誰のせいでこうなったと思ってんだ。」

勇人君はそう言うとあたし達より少し前に出た。
金色の髪がキラリと光る。

「誠也君、何かしたの?」

「知らねぇ…思春期か?」

彼が頭を掻いた。

「……パンツはいて歩けよ。」

「は?」

振り向かずに言った勇人君の言葉に、誠也君は訳がわからないというような顔をした。

「……パンツ?」

訝しげにあたしは誠也君を見た。

「何のことだよ?いや、知らねぇって。」

彼が焦ったようにあたしを見た。

「汚い。」

あたしはそう呟いて勇人君の横を歩いた。

「ちょっ、本当に知らねぇんだって!!」

彼が慌てて勇人君の横を歩いた。


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