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レッテル 2

第3章 もう一人の男~


「姉御……。」

「そうだよ、上田さんは生きてる。」

声が聞こえてきた。

「お前の言うとおりだ。上田さんは生きてんだ俺達の中で。」

ポンポンと頭に温かい何かが触れた。
声のした方を見上げる。

「誠也君…。」

笑った彼がいた。
あたしも笑顔になる。

「くだらねぇ……そんなに大事なもんなら潰してやる。」

こめかみに青筋を立てた高嶋があたし達を睨み付けている。

「そんなことさせねぇ。」

誠也君も高嶋を睨み付けた。

「ガキが俺に勝てると思ってんのか?あ?」

「あぁ、勝てる。俺は大事なもん守るためならぜってぇ負けねぇんだ。」

誠也君が拳を握った。
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