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レッテル 2
第3章 もう一人の男~
ウ―――ヴゥ――――
遠くの方でサイレンの音が聞こえてきた。
警察だ。
「……チッ……。」
高橋は舌打ちすると倉庫の出口へ向かう。
「次あった時は死ぬと思え。」
そう言い捨てて出ていった。
ヴォンヴオォォン―――
バイクを吹かす音が聞こえてくる。
それはすぐに遠退いて行った。
ドサッ―――
あたしは地面に座り込んだ。
遅れてやって来た恐怖に身を震わしている。
「大丈夫だ、心配すんな。」
誠也君が優しく抱き締めた。
「うん……。」
彼の胸で小さく泣いた。
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