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レッテル 2

第21章 感情



「そういえば、ちゃん。秋本君は来ないの?」


ギクッ――


わざとじゃないとしても、ママは痛い所をつく。
本来、触れて欲しくない話。
思い出すと腹が立って、躊躇(ちゅうちょ)していた手がどんどん動く。


モグモグモグ―――モグモグモグ――


今、あたしはどんな表情をしているだろうか。
気付けば向かいに座る、平さんがあたしを見ていた。

「……あの……何か?」

自分とは違うブルーの瞳。
なんだか恥ずかしくなる。

「………別に。」

彼はそう言うと、目を反らした。

――そういえば、平さんって日本人離れした顔してるな。

鼻筋もそうだけど、外国人みたいな顔をしている。
というか、目の下の隈…すごいな。
寝てないのかな。


「……どうかしたか?」

今度は彼が尋ねてきた。

「いえ…何も――。」

慌てて顔を反らしたので、相手がどんな顔をしていたのかわからなかった。


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