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レッテル 2

第3章 もう一人の男~


「下は上に逆らわねぇ…それが族だろうがよ。」

落ち着いた高嶋が、再びソファーに座り煙草をふかしている。

皆が眉間にシワを寄せて彼から顔を反らした。
OBの人達もなにも言わない。

何で?

上と下ってなに?

仲間であって家族じゃなかったの?

あたしはギュッと拳を握った。

そんなの間違ってる。

この人のせいで―――

「ちがう。あなたの考えを皆に押し付けないでッ!!」

無意識に口が動いていた。
身体も前に進んでいる。

もう限界だ。

族を、仲間を、家族を崩さないでほしい。

OBの人や極使天馬の皆が驚いている。
高嶋は眉間にシワを寄せてジッとあたしを見た。

「あ?」

低く吐き出される威圧的な言葉。
目付きも尋常じゃないくらい恐い。

――だけどあたしは間違っていない。

揺るぎそうな心にそう言い聞かせた。



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