第3章 もう一人の男~
「なに黙ってんだッ!!口開かねーと殺すゾ?」
鋭い眼光が極使天馬の人達に降り注ぐ。
「……ウッス。」
小さく彼等から声が聞こえてきた。
「ぁあッ!?聞こえねーゾ!?声張り上げろや!!」
高嶋の声が建物に響く。
「ウッスッ!!」
さっきとは比べものにならない声で彼等が叫んだ。
ただ一人を除いて。
「ナメてんのか、テメェ…。」
高嶋の目が誠也君を捕らえた。
「…極使天馬はあんたの族じゃねぇ。」
「誠也、止めろ!!」
「あんたに好き勝手されたくねぇーんだ。」
藤崎先輩の制止を無視し低い声色で言った。
ジッと高嶋を睨んでいる。
「あ?…テメェはいっぺんやきいれねーとわかんねぇみてぇだな。」
高嶋が立ち上がった。
「止めろ!!」
「放せっ!!」
高嶋が誠也君に殴りかかろうとしているのを望田さん達が必死に止めている。
彼はまだ、高嶋を睨み付けていた。