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レッテル 2
第20章 債務者と書いてカモと読む
会話のない静かな空間は、妙に緊張している。
目の前の人はジッとあたしを見ているだけ。
なぜここにいるの?
なんで棗のベッドの上に寝てたの?
声に出せない問いかけは、あたしの中で消えていく。
「…お前…。」
先に口を開いたのは男の方だった。
低い声色で吐き出された声。
ピクッ―――
あたしの肩が反応した。
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