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レッテル 2

第20章 債務者と書いてカモと読む



サラリーマンの男性や、OLが通りすぎていく。
もうすぐ昼飯時だ。

「こいつらも一見まともに見えるが、中身は複雑だ。
例えば、アイツ。」

指差す先にいたのは、極普通のOL。
見た目は少し派手だが、周りのOL達と楽しそうに話している。

「あぁ見えても借金だらけだ。
周りに合わせて無理しすぎた結果、金融会社のブラックリストに載ってる。
その情報が俺の所に流れてきて、今では俺の"カモ(債務者)"だ。」

「………。」


――見た目と中身にギャップがありすぎる。


春本はゴクリと息を飲んだ。


"見た目で騙されるな"


彼はその言葉の意味がなんとなく分かる気がした。


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