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レッテル 2

第20章 債務者と書いてカモと読む



「で、今日は年金の支払日だろ。」

「……はい。」

「じゃあ金返せ。」

見下ろす渡瀬から、老婆は顔を反らした。

「後、一度しか言わねぇ。……金返せ。」

突き刺さる視線。

「……もう使いはたしました。」

「え!?」

老婆の言葉に春本は驚いた。
年金が支払われて半日も経っていないと言うのに、"使い果たした"とはどういう金の使い方しているのかと。

「うそつけ、財布出せ。」

しかし、渡瀬の目はギラリと光っている。


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