第20章 債務者と書いてカモと読む
「ふざけんなよ!!水だけで腹一杯なるか!!」
「そんなこと言っても、もう食べちゃったもん。」
食器を下ろす桜。
勇人も清治も下ろしている。
「それに、変な趣味の人とは関わりたくない。」
「そうそう。」
桜の言葉に勇人達が頷いた。
「だから誤解…つうか、お前も写真集隠してただろうが!!」
「…うっ――。」
俺の言葉に桜が顔をひきつらせた。
「しかも上半身裸ばっかでよ…お前も変な趣味もってんじゃねぇのか?」
鼻で笑う俺。
喧嘩している時ほど、ベラベラと余計なことを言ってしまう。
「そんなことない!!
あたしが何をしようとあんたに関係ないでしょ!!
それに、あんたと一緒にしないでよ、気持ち悪い!!」
「あーそうですか。なにしようと関係ないんだろ?なら破ってやる。」
もう我慢できなかった。
足が自然と二階へ向かう。