第20章 債務者と書いてカモと読む
翌朝。
こんがりと焼かれたトーストにタップリとバターを塗り、それを口いっぱいに頬張りジュースで喉へ流す。
そして、白いお皿に乗せられたハムエッグを好みの味で食し、付け合わせのサラダにドレッシングをかける。
全ては朝食。
空腹を満たせるようなメニュー。
だけど目の前に置かれているのは、グラスに入った透明の液体"水"。
そして、変に開けられた距離。
バンッ―――
「いい加減にしろッ!!」
さすがにムカついた。
誤解でここまでされて我慢できるはずもない。
三人の口の動きが止まった。
モフモフモフ――
一瞬だけ。
再びその口は動かされる。