第19章 君、金と薬に溺れていくことなかれ
食事を終えて入るお風呂。
温かいお湯は、腰の鈍い痛みを和らげてくれる。
毎月くる月経。
来ないで欲しいと何度願った事か。
酷い時には病院に言ったこともある。
原因は不規則な食事とお菓子の食べ過ぎ。
でも、お菓子が大好きなあたしに、"やめろ"と言うのは拷問に近い。
いや、それは大げさだけど、それほど甘いものが大好物なのだ。
「今度…お菓子作ろうかな。」
チャプチャプと揺れるお湯の中でポツリと呟いた。
でも、作ったって甘いものを好まない彼が喜ぶわけもない。
まぁ、取りあえず作ることは楽しいし、もうすぐクリスマスだし、損することはないだろう。
そう思いながら、お風呂から上がった。