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レッテル 2

第19章 君、金と薬に溺れていくことなかれ


お風呂を上がって二階へ向かう。

カチャ――


「…誠也君?」

「うぉっ!?」

部屋の扉を開けると、誠也君が飛び跳ねるように驚いた。
そして、咄嗟に何かをベッドの下に隠した。

バレバレだ。

「……今の何?」

怪しく思い問いただすも、

「な…何が?」

白々しくとぼけていた。

「今ベットの下に何か隠したでしょ!?」

何だかそれがイライラした。
隠した事じゃなくて、嘘をついた事が。
隠し事なら誰にでもある。

男ならいかがわしい本とか。
別にその事に関しては嫌悪感はない。
棗も見ていたから。

それにあたしだって、以前喧嘩になったのに彼に隠れてルイを見ているし。

だから怒らないのに……なんで隠すの?

「し…知らねぇ、隠してねぇ。」

まだ、とぼけている。

「じゃあこれは……あ。」

ベッドの下からそれを荒々しく取った。
すると、あたしは驚いた。
それはルイの写真集。
あたしが隠していた物だ。

立場は逆転してしまった。

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