第18章 自己流“彼女の扱い方”
授業中。
先公がわけのわからない言葉を話している。
宇宙語ではない。
れっきとした英語。
けれど耳に入ってくるのは意味不明な言葉達。
所詮、俺が得意なのは国語。
それも漢字やら四文字熟語。
一番頭に残ってるのは"焼肉定食"。
わりと、肉は好きだ。
「つうか、お前病気か?」
目の前の光景に目を疑う。
「なんで?」
拓が不思議そうに俺を見ている。
「勉強してっから。」
"不良は勉強をしない。"
そんな法則は遠い昔の事だろうか。
それは昭和の不良だけの事?
平成の不良は勉強をするのだろうか?
答えは残念ながらイエス。
拓ならまだしも、キヨまで真剣に教科書を見ている。
俺もたまには勉強しよう。
そう思って取り出した教科書。
開こうとするが、手が動かない。
拒否反応を起こしている。