第17章 逆々襲
「やっぱり誠也君は綺麗な人が好きなんだね、……幻滅した。」
少なからずも怒りを含んだの声が清治の声を遮る。
「は?意味わかんねーよ。何怒ってんだよ。」
「さわらないで!!」
そっとに触れようとした誠也の手は、激しく振り払われる。
勘違いから始まった喧嘩。
この前は誠也の方が怒っていたというのに、今度は逆だ。
つくづく清治は付き合う事の面倒臭さを感じた。
「勘違いしてんの、アンタが進藤の取り巻きの前でニヤニヤしてたから。」
そっと誠也に耳打ちする清治。
「は?」
誠也は訳が分からないと言うような顔をした。
「あんたら進藤の企みにまんまと引っ掛かってどうするんだよ。この前も来たじゃん。
俺の女に手出したとか、レ●プしたとか騒いで、なんかしてくんだよアイツは。もう、いい加減学習したら?
あほくさくなってくる。」
そう言って駅に向かって歩いていく清治。
「例えそうでも、鼻の下伸ばしてたのは事実だもん。」
一瞬誠也を睨んで、清治の隣を歩く。
「…進藤殺す。」
そう呟いた誠也が後に続いた。