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レッテル 2

第17章 逆々襲


ここでも勘違いは生じていた。


――んだよ、このクソ女共は?さっさと帰ってと……。

彼は別の事でニヤニヤしていた。
夢の中での良からぬ妄想が、今になって膨らんでいるのだ。
けれどその事を知らない少女の勘違いは、どんどん悪い方向へ進んでいく。
結局は違う意味で進藤の罠にハマっているのだ。

「はぁ……。」

清治は溜め息を吐いた。
この面倒臭い状況を打破出来るのは自分しかいない、そう思った彼は女達の前に立つ。

「あのさ、進藤に言っといてくれる?"汚い手使わねーで堂々と来い"ってね。あんたら、それぐらいできるでしょ?」

面倒臭そうに頭を掻く清治。

「バカにしてるの?」

歪む女達の顔。

「いや、見下してる。」

微かに口元が持ち上がった。

「ガキのくせにムカツク!!」

そう言って足を翻す女達の後ろ姿はガサツで汚ならしい。

美人?

そんなのは見た目だけ。
本当の美人は心まで綺麗な女だと清治はつくづく思った。


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