第17章 逆々襲
「誠也くーん。」
校門を出ると、聞こえてきた甘ったるい声。
この間の女達だ。
懲りずにまた来たらしい。
同じ手を使う所、進藤はあまり頭が良くないと勝手に解釈してしまう。
もう、勘違いはしない。
「極使天馬の総長さんですよね!?すごく会いたかったです!!」
この前より一人増えていた。
しかも凄い美人。
「は?」
そう言った彼の顔が僅に緩んでいる。
イライライラ――
我慢しているつもりだが、彼の緩んだ顔を見ると流石にムカついた。
「コイツも進藤の取り巻き。」
清治君が助言するも、徐々に増えていく怒りは治まることをしらない。
"男は皆美人に弱い"
わかっていても、ムカツクものはムカツク。
横目で誠也君を睨み付けた。