第17章 逆々襲
変なことを聞いてしまった。
むしろ聞かない方が良かったような内容だ。
下駄箱で靴を履き替えながら、あたしは後悔していた。
「男なんて皆あんなもんだよ。女が勝手に自分の理想を男に押し付けてるだけ。」
あたしの気持ちを察したのか、清治君が呟いた。
「え?」
履き終えたあたしは振り向く。
「馬鹿みたいに喧嘩したり、スケベなことやったり、自分の生きたいように生きている男の方がマシだと思う。
変に自分を隠している奴等より、秋本さん達みたいな人達といる方がずっと楽しい。」
そう言った清治君の口元が緩んだ。
「そっか。」
あたしの口元も彼につられて緩む。
確かに彼等といると楽しい。
辛い事があっても、最後は笑っていられる。
清治君も、そんな彼等に溶け込めたからこそ、今笑っているんだ。