第17章 逆々襲
「誠也君。」
拓の所にいたが俺の隣に来た。
「耳貸して。」
「なんで?」
「いいから。」
隣の彼女はニコニコと笑っている。
「あぁ。」
少し屈んで彼女に高さを合わせると、そっと耳に近付く彼女の唇。
「あのね……夜一緒に……寝たい。」
「はっ!?」
予想もしなかった言葉に、思わず大きな声を出した。
つまりアレだ。
恥ずかしそうにはにかむ彼女を前に、馬鹿みたいに心臓が暴れだす。
まるで、初めてエロ本見た思春期のガキだ。
「したいの……。」
彼女が迫ってくる。
「誠也君。」
「ちょ、ここで!?」
「誠也君。」
「ま…まて!!」
「誠也君!!」
ペチン―――
頭に軽い痛みを感じた。